twitterで話題だった(?)「思想地図vol.5」の菅原琢氏の「アメリカ化」する日本政治学を読む。
計量分析という研究手法が浸透し、仮説検証型スタイルの論文が増えたという点で、日本の政治学はアメリカ化している。しかし、ポスト競争が激しい若手研究者の間では、「上の人」に目をつけられては不都合があるため、ある論文に間違いを見つけても反証することができない。日本の政治学界は、若手・非正規研究者と正規研究者との格差社会なのである。
みたいなことが書かれていた。そういえば、筆者が師匠である蒲島郁夫(の研究)を反証していた論文を読んだ時に、こんなこと書いちゃって干されたりしないのかと心配になったことがあるが、蒲島知事はある意味封建社会の日本の政治学界で学ばずにアメリカで学んだ研究者だから、反証はむしろWelcomeなのだろう。
ただ、僕が直接知っている数少ないレヴァイアサン系の先生方が、自分や自分の弟子の研究が反証されたことで、反証した人を嫌うほど度量の小さい人たちだとはとても思えない*1。なので、感覚的には筆者の主張がわからない。むしろ、非政治科学な先生の方が自説へのこだわりが強い気がしていたし。
政治学界の内情が公けに語られることって全然無い気がするので、こういう貴重なご提言がなされるのは良い事だと、ただの学部生である私は思いました。
*1もちろん実際に反証を試みたわけではない。まあ、ただの学部生に分かってしまうほどの明白さを持って「上の人」然とするわけないのだが・。
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